逆流性食道炎にうどんはNG!「消化に良い」の真偽と症状を悪化させる理由

こんにちは、
TOESTなかたに鍼灸整骨院の鷲津です。
今回のテーマは、『逆流性食道炎の食事』
「消化に良いと言われるうどんをよく食べています。」
逆流性食道炎でお悩みの方から食事のご相談を受ける際、
このようなお話をよく聞きます。
確かに、うどんは胃に優しいイメージがありますよね?
しかし、我々の考えではむしろ、逆流性食道炎の症状を改善したいのであれば、
うどんは控えるべきだとお伝えしております。
この記事では、なぜ「消化に良い」はずのうどんが逆に良くないのか?
その要因ともなっている「グルテン」という成分に焦点を当て、
当院が長年の研究でたどり着いた見解を解説していきます。
3分ほどお付き合いください。
なぜうどんはNGなのか?
「消化が良い」の落とし穴
「うどんは消化に良い」というイメージ、なんとなくありませんか?
おかゆなどと同じく「柔らかく、喉越しが良く、脂質が少ない」という
イメージから生まれたものだと考えられます。
しかし、
消化のプロセスは口や喉だけではありません。
本当の消化は、胃や腸で行われます。
そして、その胃腸のレベルで見たとき、
うどんの主原料である「小麦粉」は、決して消化の良い食材とは言えません。
我々が数多くの逆流性食道炎の患者さんを診てきて感じることは、
うどんやパン、パスタを日常的に食べている方は、
ほぼ例外なくお腹の張り(膨満感)を訴えているということです。
そして、そのお腹の張りが強い方ほど、
胸やけや呑酸(どんさん)といった逆流症状が改善しにくいという明確な相関関係が見られます。
あなたにはどんな症状が出ているでしょうか?
これら逆流性食道炎の症状に対する我々の研究で、
小麦粉に含まれるタンパク質の一種「グルテン」に原因があると結論付けています。
世間で言われる「消化が良い」というイメージとは裏腹に、グルテンは胃腸にとって非常に消化しにくい成分なのです。
このグルテンが、結果的に腸内でガスを発生させて腹圧を高め、逆流性食道炎の症状を悪化させる引き金となっています。
グルテンが逆流性食道炎を悪化させる3つのメカニズム
ここからは、グルテンが以下の3つのメカニズムを通じ、症状に対して悪影響を及ぼすことについて詳しく解説していきます。
①腸内でのガス発生と腹圧の上昇 グルテンは、
ネバネバとした粘り気の強い性質を持つタンパク質です。
この性質がうどんのコシやパンのふっくら感やおいしさを生み出すのですが、
同時に、人の消化酵素ではとても分解しにくいという特徴があります。
これがのちに腸内で異常発酵してしまい、その過程でガスを大量に発生させます。
これが「お腹の張り」の正体です。
腸内で発生したガスは、
お腹を内側からパンパンに膨らませます。
この圧力が、逆流を防ぐための門である下部食道括約筋をこじ開け、
胃酸の逆流を強制的に引き起こしてしまうのです。
②腸の炎症 腸が慢性的に炎症を起こしていると、
消化吸収能力そのものが低下します。
その結果、グルテン以外の食べ物まで未消化になりやすくなり、
さらなるガスの発生や栄養吸収を阻害したりといった悪循環に陥ります。
③血糖値スパイクによる自律神経の乱れ
精製された小麦粉から作られるうどんは、
非常に血糖値を上げやすい食品です。
食後の血糖値が急激に上昇し、
この作用を「血糖値スパイク」と呼びます。
体は食後に血糖値を下げるために、
すい臓からインスリンというホルモンを大量に分泌します。
すると、今度は逆に血糖値が急降下し、低血糖に近い状態になります。
この血糖値の乱高下は、自律神経に大きなストレスがかかります。
自律神経は、胃酸の分泌量や、
下部食道括約筋の開閉などをコントロールしている、いわば司令塔です。
その司令塔が血糖値スパイクによって混乱すると、胃酸が過剰に分泌されたり、
逆に必要な時に出なくなったり、括約筋が緩みやすくなったりと、
逆流性食道炎を悪化させるあらゆる要因につながってしまうのです。
「食後に強い眠気に襲われる」「甘いものが無性に欲しくなる」といった症状がある方は、
血糖値スパイクが起きている可能性が高いと言えます。
お腹の張りがあるならうどんは控えて
いかがでしたか?
もしあなたが「お腹に優しいから」
という理由でうどんを積極的に食べていて、
それでもなお逆流性食道炎の症状にお困りなら、
食事内容を見直すタイミングが来ているかもしれません。
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