逆流性食道炎と牛乳の関係
こんにちは^_^
TOESTなかたに鍼灸整骨院の鷲津です。
今回のテーマは、『逆流性食道炎と牛乳』です。

多くの方が一度は疑問に思ったことがあるのではないでしょうか?
- 「胸やけがする時、冷たい牛乳を飲むとスーッと和らぐ感じがする」
- 「牛乳は胃の粘膜を保護して、胃酸を中和してくれるって聞いたけど本当?」
- 「毎朝の習慣なんだけど」
逆流性食道炎の辛い症状に悩む方から、
このようなお話やご質問をいただくことがよくあります。
カルシウムも豊富で体に良いイメージのある牛乳。食欲がない時でも手軽に飲めるため、
頼りにしている方もいらっしゃると思います。
しかし、我々の考えでは、 かえって症状を悪化させる要因ともなり得るとお伝えしています。
この記事では、
なぜ「胃に優しい」と思われがちな牛乳が、
実は逆流性食道炎に悩む患者さんにはおすすめしにくいのか?
その理由を、体の仕組みや牛乳に含まれる成分の働きから、当院が長年の臨床で得た知見を交えて徹底的に解説していきます。
なぜ牛乳はNGになる可能性があるのか?
まず、牛乳を飲むと一時的に胸やけが和らぐように感じるのはなぜでしょうか。
これは、アルカリ性に近い牛乳が、酸性である胃酸を「中和」するためです。
燃え盛る焚き火に、少量の水をかけたような状態をイメージしてみてください。
その瞬間は、確かに火の勢いが弱まります。
多くの方は、この「スーッとする感覚」をもって、「牛乳は胃に良い」「症状が治まった」と錯覚してしまいます。
しかし、問題はその後に起こる体の反応です。
当院に来られる患者さんの中に、
「胸やけが気になって、ホットミルクを飲むのが長年の習慣でした」という方がいらっしゃいました。
しかし、その方の症状は一向に改善する気配がありませんでした。
これは決して特殊な例ではありません。
良かれと思って飲んだ牛乳が、実は鎮火どころか、火に油を注ぐ結果を招いていることもあるのです。
その鍵を握るのが、「胃酸分泌のメカニズム」と、牛乳に含まれる「タンパク質・乳糖」という成分なのです。
牛乳が逆流性食道炎を悪化させる4つのメカニズム
ここからは、牛乳が体にどのような影響を及ぼし、逆流性食道炎を悪化させてしまうのか、
その詳細なメカニズムを4つの観点から解説していきます。
メカニズム①:胃酸の過剰分泌を招く「アシッド・リバウンド」
これが、牛乳が推奨できない最大の理由です。 牛乳には、豊富な「カルシウム」と「タンパク質(カゼイン)」が含まれています。
これらの成分が胃の中に入ると、先述の通り、一時的に胃酸が中和され、胃の中の酸性度が下がります。
しかし、胃はタンパク質を消化するために、一定の酸性度を保つ必要があります。
胃の中の酸性度が下がったことを感知すると、体は「緊急事態だ!もっと胃酸を分泌して、タンパク質を消化できる環境に戻さなければ!」と判断します。
その結果、胃酸の分泌を司令するホルモンである「ガストリン」が大量に放出されます。
このガストリンの指令を受け、胃壁からは、牛乳を飲む前よりもはるかに強力で、大量の胃酸が分泌されてしまうのです。
この現象を「アシッド・リバウンド(酸の反跳現象)」と呼びます。
一時的に中和された後、1〜2時間もすると、
以前にも増して強烈な胸やけや呑酸(どんさん)が襲ってくるのは、このアシッド・リバウンドが原因です。
せっかく鎮火しかけた焚き火に、ガソリンを撒いてしまうようなもの。
この繰り返しが、胃壁や食道の炎症をますます悪化させていくのです。
メカニズム②:腹圧を高める「乳糖不耐症」
牛乳には「乳糖(ラクトース)」という糖質が含まれています。
この乳糖を分解するためには、「ラクターゼ」という消化酵素が必要ですが、
実は、日本人の成人の多くは、このラクターゼの活性が低い、あるいはほとんどないことが分かっています。
これを「乳糖不耐症」と呼びます。 分解されなかった乳糖は、そのまま大腸へと送られます。
すると、大腸内にいる悪玉菌が、この乳糖をエサにして異常発酵を起こし、
その過程で大量のガスを発生させます。
「牛乳を飲むとお腹がゴロゴロする、張る」という経験がある方は、
まさにこの状態が起きている証拠です。

腸内で発生したガスは、お腹を内側からパンパンに膨らませます(腹部膨満感)。
このパンパンに張った腸が、その上にある胃を物理的に押し上げ、腹圧を高めます。
この圧力が、下部食道括約筋をこじ開け、胃酸の逆流を強制的に引き起こしてしまうのです。
メカニズム③:腸内環境を乱すタンパク質「カゼイン」
牛乳に含まれるタンパク質の約8割を占める「カゼイン」は、
粘着質で、人間の消化酵素では分解されにくいという特徴を持っています。
チーズやヨーグルトが固まるのは、このカゼインの性質によるものです。
この消化しにくいカゼインは、腸の粘膜に張り付くようにして留まり、
腸内環境を悪化させる一因となる可能性があります。
人によっては、このカゼインがアレルゲンとなり、
腸の粘膜に慢性的な炎症を引き起こす(遅延型フードアレルギー)こともあります。
腸は「第二の脳」とも呼ばれるほど、全身の健康や自律神経のバランスに深く関わっています。
腸内環境の悪化は、消化吸収能力全体の低下を招くだけでなく、
自律神経の乱れを通じて、胃酸のコントロール機能をさらに狂わせてしまう、
間接的ながらも深刻な影響を及ぼすのです。
牛乳のかわりにおすすめの飲み物
いかがでしたか?
良かれと思って飲んでいた方は驚いてしまったかもしれません。
では、牛乳の代わりに何を飲めば良いのでしょうか?
おすすめを記載していきますね^_^
白湯(さゆ):体への負担のない飲み物です。
内臓を優しく温め、血行を促進し、リラックス効果も期待できます。熱々でなくても大丈夫です。
カフェインを含まないお茶:麦茶、ルイボスティー、などがおすすめです。
ハーブティー:特にカモミールやペパーミントは、リラックス作用や消化を助ける作用があると言われています。

良かれと思って続けていた習慣が、実は不調の根本原因だった、
ということは、私たちが日々患者さんと向き合う中でよくあるケースです。
一般的なイメージに惑わされないことが大切です。
あなたの体がどんな状態で、今何が起きていて、それに合ったアプローチをするのが改善に向けての第一歩になります。
我々ならきっと症状改善の力になれるはず。
もちろん、いきなりのご予約でなくてもかまいません。
これまでの状態や経緯など、
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